フリーエンジニア視点からのSEという職業考察

今後はIT企業がユーザー企業と対等の立場でサービスを提供するフラットな構造になる?

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フリーエンジニアが語るこれからの日本のIT業界の構造

SEの活躍舞台であるIT業界。日本のIT業界はこの先どう変化していくのかを、フリーエンジニアの立場から考察します。

フリーエンジニアが語るこれからの日本のIT業界の構造

従来のビジネス構造

今までの日本のIT業界は、長らくピラミッド型の多重下請け構造でした。この構造は、建設業と同じ構造です。それゆえ、ITゼネコンという言葉も存在します。具体的に言うと、大手IT企業が、一括してシステム開発の受注を取り、二次三次請けの会社にアウトソーシングしてシステムを構築するというビジネス構造です。一次請けがピラミッドの頂点で、二次請け、三次請けとピラミッドの底辺に裾野を広げていきます。
本来、一番利益を確保できるはずの一次請け企業でも年々利益率が落ち続け、その下請けとなるピラミッドの下方に位置する企業は、競合も多くますます利益が逼迫するという状態に陥っています。それらの原因は、受託したシステムが納品できないなどのプロジェクト失敗や、中国やインドをはじめとしたアジアのオフショア開発の浸透などが上げられます。

はじまる構造改革

下請け企業となる中小IT企業が真っ先にこのピラミッド構造に危機を感じ、動き出しているように感じます。昔ながらの受託仕事に頼っていては会社を継続できないと強い危機感を感じているようです。そのため、受託仕事から脱却し、独自サービスへ転換していく動きが活発になっています。クラウドやスマートフォンの普及など、中小IT企業でも独自サービスで勝負できるようになってきたことも、その動きを後押ししているといえるでしょう。小回りの効く中小企業だからこその特徴を活かし、柔軟に対応し、危機を乗り越えようとしているようです。

ユーザ企業にも動きが

開発を発注する側であるユーザ企業にも動きがみられます。
従来は、システム開発会社へ丸投げすることしかできなかったユーザー企業も、IT技術者専門の人材派遣会社を使って、低コストで技術者を調達できるようになり、自社開発を試みたり、IT部門を新設するなど、IT力の強化に乗り出しています。
ユーザ企業にもITの専門家を配置することにより、必ずしも独自開発してシステム構築をしなくとも、パッケージソフトや汎用サービスを組み合わせて、目的を達成するような事例が多くなってきています。このユーザ企業の動きも、IT企業が、独自サービスに軸足を移していく要因になっているようです。ピラミッド構造で間に何社も挟むことによって、ユーザー企業から見ても発注額が高額になるなどのデメリットがありました。一般企業にも、経営戦略の一部にIT戦略を取り入れるなど、ようやく本当の意味でITに対する認識が高まってきている傾向が見えはじめました。今後、今のピラミッド構造は解体し、よりフラットなビジネス構造が増加すると考えられます。

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